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メッセージ

安井 洋

日本人の感性を大切にする

 私どもは、京都の地にて400余年に渡って、古(いにしえ)より伝わる日本の伝統工法を用いつつ、「日本の住宅」を作り続けてまいりました。
 しかしながら、私どもがお客様にご提供しておりますものは、目に見える「日本の住宅」だけではなく、その背後にある「日本の文化」であったり、「日本人の考え方」であったりするのです。
 私どもは、「日本の住宅」メーカーでありながら、古(いにしえ)より大事に守り続けられてきました「日本の文化・慣習」の素晴らしさを次世代へ伝承していくこととともに、そこに新しい解釈を加えて革新を図っていくことこそが、私どもの仕事の核心なのです。

 日本は四季を愛でることができるという地理的環境に恵まれ、その季節感を基礎として様々な文化が生まれ、発展してきた稀有な国です。  日本に特有の建築文化もその一つになりますが、日本の建築様式というものは、こういった季節感を背景として、その機微を感じることが出来るように発展してきました。
 季節感とは、まだ来ない季節を早く感じ取る日本人特有の感覚をいいます。 夏の暑い最中に、ふとした瞬間に秋の気配を感じることができたり、寒い冬の庭に春の空気を感じ取ったりする、日本人が大事にしてきた「季節感」をより一層確かにするための住宅、それが私どもが目指してきた「日本の住宅」なのです。


 また、そういった季節の「見えないもの」に対する憧憬(しょうけい)が、その他の「見えないもの」に対する想像力を育んだともいえます。
 襖(ふすま)で仕切られた隣の部屋の状況を家人の気配で感じ取ったり、畳を踏みしめる足音で、客人の気持ちを悟ったり、庭から流れ込む空気の匂いに、咲く花の色の音を想起したりすることが可能になります。

 このように、私どもがご提供する「日本の住宅」は、単なる「住居」ではありません。 その先にある「日本人独特の感性」を磨く、ひいては、「日本人を作る」家なのです。

 昨今の世の中を見回してみると、西洋的な快適性を追求した住宅が一般的になってまいりました。 建築技術の進化によって快適に生活できる、これはこれでとても素晴らしいことです。

 そういった住む人の快適性にも配慮しながら、私どもは、日本人特有の季節感や間の文化を大切にする「日本の住宅」にこだわっていきたいと考えています。

 「日本人の感性を大切にする」-私どものビジョンです。

代表取締役
安井 洋